通勤手当の税務上の取り扱い
会社員はお給料と一緒に通勤手当を支給されている事が多いと思います。
お給料には所得税という税金が課税されますので、
お給料が増えると天引きされる所得税が多くなるのは当然ですね。
それでは、この通勤手当には税金がかかっているのでしょうか。
答えは、通勤手当は所得税法9条において、非課税と規定されています。
ただし通勤手当として支給すれば、その全額がいくらであっても非課税となるわけではなく、
通勤手段等に応じて、非課税となる金額が細かく規定されています。
例えば、通勤に電車がバスなどの交通機関を利用する人の場合は、
月額15万円まで非課税とされています。
通常は実際の運賃や定期代を用いて通勤手当を算出する会社が多いですが、
もし、新幹線通勤などで月の交通費が15万円を超えてしまったら、
その超える部分には、所得税が課税される、という事になります。
では、自転車通勤又は自家用車での通勤はどう算出するのでしょうか。
その場合は、通勤距離に応じて非課税となる金額が定められています。
一例として、
通勤距離が片道2q以上10q未満である場合は、月額4,200円までが非課税
片道10q以上15q未満である場合は、月額7,100円までが非課税となっています。
最高は片道55q以上であれば、どれだけ遠くても月額31,600円までしか非課税になりません。
どの金額まで通勤費を支給するかは、会社の裁量によりますが、
税法では非課税となる金額が詳細に規定されていますので、
従業員さんに通勤手当を支給する場合は、課税対象となる金額が発生するか、
それとも、非課税の範囲内で支給できるのか、
一度、ご確認ください。